ワインのラベルの記載内容が分からない前に、ワインの銘柄そのものが分からず、銘柄を覚えられないと言うことが良くあります。
その原因の一つは「どう読んで(発音して)良いのか分からない」ではないでしょうか。
ですから余計に名前を覚え難くしているようです。
「あの時飲んだワインは美味しかったからもう一度飲みたい。けど名前が分からないから同じものが買えない」
あるいは「お酒屋さんに”そのワイン名は聞いたことがないですね!”と言われた。」こんなことに遭遇された方もおられるのではないでしょうか?
ワイン名を読むとき、名前の綴りには入っていないアルファベットを勝手に入れてしまうかと思えば、
逆に抜いて読んでしまう方がいます。
こうなるとワイン名を聞かされた方は「そうゆうワインもあるのだなあ!」と考えるのですが、
実際は「知っているワインだった。」ということも間々あります。
とにかく何千、何万という程ワイン名がありますから、知らないワイン名の方が多いでしょう。
筆者は質問を受けた二つのフランスワインについて思い出があります。
ひとつは「シャトーカルニアソを欲しがっている人がいるけど何処が輸入しているんだ?」、
もうひとつは「私はフランスに行ってソーテルヌのシャトースージーへ行ったけど(名前を)
知ってる?」と質問をされた(人も時期も異なります)ことがあります。このとき筆者は頭の
中で「聞いたことのないシャトーだなあ。小さなシャトーかなあ・・・・?」と考えました。
実は、カルニアソは「Carignan=カリニャン(産地はプルミエール・コート・ド・ボルドー)」
、スージーは「Suduiraut=シュデュイロー」で、共に知っているワインでした。
これ実際にあった話しでして、しかも後者をいった方はあるデパートのワイン売り場の責任者
でした。
では、どう読めばよいかを例を挙げながら簡単に説明して行きます。読み方(発音)を本当に
正確にこのページ上で表記することはできませんので、一般的にワイン関係の出版物に記されている
読み方で説明していきます。つまり日本式・・・・語発音です。
では まずはフランスワインのために!
1-4-1.フランスワインの銘柄を読むために
フランス語で困るのは、綴りには書いているのに読まないアルファベットが有るかと思えば、
「リエゾン」とかいう奴で読まなければいけなくなったりすることでしょう。
読まない例として“comptaient”はcompter(数える)という動詞の活用形のひとつですが、
アルファベットを10文字使用して「コンテ」としか読まないのですから、難儀なことです。
とは言っても、ワインの銘柄だけでなく、さらにラベルの記載内容を理解し覚えるために
頑張りましょう。
ここで例を挙げるワイン名(産地名を含む)のアルファベット表記について、フランス語独特のアクセント記号は文字化けすることが
ありますので、使用致しません。ご了承下さい。また、例外発音につきましては省略させて頂きます。なお、Ch.はシャトーの意味です。
-
母音はほぼローマ字読みでよい。
ただし
ai=エ、u=ユ、
Ch.Branaire Ducru(ブラネール・デュクリュ),
y=イ("i"に準じる)、
Ch.d'Yquem(ディケム)
ou=ウ(つよく明るい)、
Ch.Latour(ラトゥール)
eu=ウ(短く軽く)、au・eau=オー
Ch.de Fieuzal(フィウザル) Ch.Beau-Site(ボーシト)
-
“e”は単語の綴りの途中でこの次に子音一文字だけがくる時と、単語の最後に来る時はe=ウ(短く軽く)になり、
Ch.Pape Clement(パプ・クレマン)
Ch.Magdelaine(マグドレーヌ)
“e”の次に子音が二文字以上続くか、次に子音が一文字以上来て綴りを終えるときはe=エになる。
Pessac(ペサック)
Ch.Desmirail(デスミライユ)
Muscadet(ミュスカデ)
-
母音の上にアクセント記号があるときはその母音をローマ字読みしてよい。(文字化けの都合上記述しません。)
-
鼻母音はin・ ain・ ein=アン、
Ch Moulin Riche(ムーラン・リッシュ)
un=アン(正式には上記in・ain・ein=アンとは異なる。)
Ch.Brun(ブラン)
on=オン、となる。
Ch.Montrose(モンローズ)
(”t”は読まない。)
en・an=アン(正式には軽いオンに近いが!)
Ch.d*Issan(ディサン)
Ch.Fourcas Hosten(フールカ・オスタン )
なお“ n”の代わりに“m”でも同じだが、
” m”が綴りの最後では”am・im・em”=アム・イム・エムとなる。
Ch.d'Yquem(ディケム)
-
半母音・半子音の中から、oi=オワ
Ch.Croizet-Bages(クロワゼバージュ)
-
子音はローマ字読みでよいが
基本的に単語の最後の子音、最後の子音が“s”だとその一つ前の子音も、そして“h”は読まない。
Ch.Pontet-Canet(ポンテカネ)
Ch.Maucamps(モーカン)
Ch.Haut-Bages Averous(オーバージュ・アヴルー),
Chablis(シャブリ)
Ch.Pedesclaux(ペデスクロー)、
Ch Artigues Arnaud(アルティーグ・アルノー)
-
また、最後の“lt”は読まない。
Meursault(ムルソー)
-
子音を読む例外は“l”,“c”,“z”,
特例の“s”、フランスに入ってきた「外国語」(:”・・・”は英語圏から)
Ch.Cos d*Estournel(コス・デスツールネル)
Haut-Medoc (オーメドック)
Pauillac (ポーイアック)
Ch.de Pez(ドゥペズ)
Ch.Mouton Rothschild (ムートン・ロートシルト:”ロスチャイルド”)
Ch.Leoville Las Cases(レオヴィル・ラス ・カズ)
Ch.Linch -Bages.(ランシュ バージュ:”リンチ” )
Cornas(コルナス)
-
発音する子音でローマ字読みと異なるのは
cha・chi・chu・cho= シャ・シ・シュ・ショ、
Chablis(シャブリ)
Chiroubles(シルーブル)
Chorey-Les-Beaune(ショレーレボーヌ)
qui・quo・(c)que=キ・コ・ク(quはカキクケコの行と同じ)、
Ch.Marquis de Terme(マルキドテルム)
Ch.La Dominique(ドミニク)
ge・gi= ジュ・ジ(注go=ゴ)、
Gigondas (ジゴンダス)
gna・gni・gne・gno=ニャ・ニィ・ニュ・ニョ(gnはニャ・ニィ・ニュ・ニェ・ニョの行と同じ)
Champagne(シャンパーニュ)
Ch.Magneau(マニョー)
ail・eil・ueil・ouil(又は+l+母音)=アイユ・エイユ・ウイユ
後に来る母音が“a”ならアイヤ・エイヤ・ウイヤ, anならアイヤン・エイヤン・ウイヤン・
Ch.Grand-Renouil(グランルヌイユ)
Ch.Haut-Bailly(オーバイイ)
Pauillac(ポーイヤック)
Ch.Hanteillan(アンテエイヤン)
”s”は前後が母音なら“ザ・ジ・ズ・ゼ・ゾ”の発音になり、“ss”で“サ・シ・ス・セ・ソ”にな る
Reserve de la Comtesse (レゼルヴドラコンテス)
Ch.Linch-Moussas(ランシュムーサ)
他にne= ヌ、nne=ンヌとなる。
Beaune(ボーヌ)
Ch.la Cabanne(ラカバンヌ)
以上のことを上手く組み合わせていくと結構ワイン名を読めるようになると思います。
とにかく、読み方がわからなくなりましたら、最後はローマ字読みで読んでください。そうすれば
始めに挙げた「カルニアソ」と「スージー」二つの例のようにはならないでしょう。